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静岡大成中学校のSEEL教育:「聴く」から始まる気づきの授業実践

中学1年生が体験した18分間の傾聴ワーク

静岡大成中学校では、社会性・感情・倫理の学習(SEEL:Social Emotional Ethical Learning)を重視した教育を実践しています。この教育プログラムは、生徒たちの社会的スキル、感情の理解、倫理的な判断力を育むことを目指しています。今回は、2024年11月に実施された中学1年生によるSEELの時間での特別な取り組みをご紹介します。

静岡大成中学校のSEEL教育における「聴く」ワークの概要

実施日:2024年11月16日(土)
対象:中学1年生
実施形態:2人1組でのインタビューワーク
所要時間:18分(9分×2)を2セット

ワークの特徴と意義

このワークは、単なるコミュニケーション演習ではなく、以下の要素を含む総合的な学びの機会となっています。

社会性(Social)の側面

  • 他者との深い関係構築

  • 相互理解の促進

  • 傾聴スキルの向上

感情(Emotional)の側面

  • 自他の感情への気づき

  • 共感力の育成

  • 感情表現の機会

倫理(Ethical)の側面

  • 相手を尊重する姿勢

  • 信頼関係の構築

  • 他者の価値観への理解

ワークの具体的な進め方

  1. クラスメート同士で2人1組を形成

  2. あらかじめ用意された質問リストを使用

  3. 一方が9分間質問し、もう一方が答える

  4. 役割を交代して再度9分間実施

  5. 新しいペアで同じワークを実施

生徒たちの気づきと学び

新たな発見の時間

普段の学校生活では気づかない、クラスメートの意外な一面が見えてきました。

例えば

  • 活発な生徒の静かな趣味

  • 普段控えめな生徒の、家族との温かいエピソード

  • 共通の趣味や価値観の発見

コミュニケーションの深まり

「聴く」という行為に特化することで

  • 相手の言葉により深く耳を傾けられるようになった

  • 話し手が安心して自己開示できる環境が生まれた

  • 非言語コミュニケーションの重要性にも気づけた

SEEL教育における傾聴ワークの教育的価値

このワークを通じて、生徒たちは以下のような学びを得ることができました。

  1. 他者理解の深化

    • 表面的な関係性を超えた理解

    • 相手の価値観や背景への気づき

    • 多様性の尊重

  2. 傾聴スキルの向上

    • 積極的な聴き方の習得

    • 相手の感情への共感力の向上

    • 倫理的な対話の実践

  3. 自己認識の深まり

    • 自分の考えを言語化する機会

    • 他者との対話を通じた自己理解

    • 価値観の形成

今後の展望

静岡大成中学校では、このような実践的なSEEL教育を通じて

  • 生徒同士の信頼関係の構築

  • 豊かな人間関係の形成

  • 社会性・感情・倫理観の育成
    を目指しています。

静岡大成中学校のSEEL教育が目指すもの

「聴く」という基本的なコミュニケーションスキルの重要性を、体験的に学ぶことができた今回の授業。この経験は、生徒たちの心の中に確かな学びとして根付いていきます。

静岡大成中学校は、このようなSEEL教育を通じて、知識だけでなく、豊かな人間性、社会性、そして確かな倫理観を備えた生徒の育成を続けていきます。